イコ: 今日は参加者5名
緋雪さんからは先ほど連絡があり
30分ほど遅れるということです
というわけで開始時点では4名ですが
どうぞよろしく
aya_kumo: よろしくお願いします(礼)
だいぽむ: ちわす
イコ: ばんはー
aya_kumo: こんばんは!
だいぽむ: なんとか読了したぜ
イコ: なんでそんなぎりぎりw
だいぽむ: w
小泉机: こんばんは~
イコ: ばんはー
aya_kumo: こんばんは~!
イコ: おそろいですね
えっと今日はですね
とりあえず、時間を決めておきたいと思います
日付をまたがないようにすること
目安ですけど、だらだら喋らないようにするためにも12時までには終わるようにしたく思います
aya_kumo: わかりました。了解です。
イコが『【読書会の視点】絲山秋子「海の仙人」を読む』(レジュメ)を配布
aya_kumoが「Twitter文芸部第三回読書会」(参考資料)を配布
aya_kumo: 私の感じたことを書いたものなので参考程度にお願いしますね
イコ: いいなあ、読み応えありそう
aya_kumo: たぶんチャットだと言いきれないと思うので、私が配った方は補足みたいなもんです。
イコ: 了解
ちなみにおれが配ったのは、ほんまに骨組みだけですんで、思考の一助にしてください
レジュメはみなさん、お手元に揃いましたか
だいぽむ: はい
小泉机: はい。
イコ: 綺さん、ok?
イコ: んー、綺さんいけんかったかな?
aya_kumo: OKです、確認がおくれました(失礼します)
イコ: おk
イコ: じゃあ始めましょう
【それぞれの感想・イメージ】
イコ: 今回の読書会では、まずみなさんの感想から、自由に喋ってもらおうと思います
なんでもいいっす。自由にこの小説を読んだ時の感想やイメージを教えてください
aya_kumo: 悲しい、っていうのが第一印象でしたね。
でもすごく美しい悲しさで、読んでいて心を動かされた、って感じです。
イコ: 「美しい悲しさ」かー
分かる気がします
小泉机: 自然体で読めるなあ、と僕は思いました。ミステリじゃないから人殺しも無いし。
だいぽむ: 孤独と寂しさだねえ
イコ: 人殺しはないけれど、人は死んでるねえ
人が死ぬ小説っていうのは、けっこう注意深く書かなきゃいけないと思うんですよ
小泉机: あんまりこういう小説を読んだことが無かったので、ものすごく新鮮でした
イコ: 新鮮かー。おれもいろんな意味で新鮮でした。
とても読みやすくて、エンタメにも片足突っ込んでるようで、これが「現代文学」なのか? と素直に思った。けれどたしかに「何か」を感じさせる小説だった
aya_kumo: その「何か」を確かめたくて二読、三読していったわけなんですが……。
イコ: 綺さん、かなり読まれたようですね
つかめましたか
aya_kumo: なかなか難しいですね……手のひらをすり抜けていく砂のような感じで(苦笑)
イコ: 分かりやすいところに提示されているようで、言葉にしにくい
もっと率直に聞きましょうか。みなさん、おもしろかったですか?
aya_kumo: おもしろかったです~。
小泉机: 面白かったです
だいぽむ: おもしろかったす
イコ: おれも、面白かったです。めちゃくちゃに。
なんだ、みんな肯定派かw
小泉机: こんだけのページ数一気に読んだの久々でした。
aya_kumo: 解釈の幅が広くて、何回読んでも飽きませんでしたね。
イコ: 一気に読めますよね
小泉机: 大体80ページで何でも止めちゃうんで…
イコ: そうなんだw
じゃあその倍近くのページを、やめずに読めたと
それだけでも絲山さん、すごい気がするなあww
だいぽむ: 読みやすかった
疲れない文章だなぁ
小泉机: しょぼい文ってわけじゃないんですよね。うん、疲れないです
イコ: 読者に媚びる文章じゃないですよね。しかし疲れない
aya_kumo: 疲れない、ってのはホントそう思います。
イコ: 小泉さんは文章に魅力を感じて、最後まで一気に読めた?
小泉机: 映画を観てるような気分になりました。キャストとかもものすごいはっきり頭の中に出てるし。
っていうか正直、片桐は小池栄子以外に誰がやるんだ?と。
イコ: w
だいぽむ: あー、映像で浮かぶ文章だね
イコ: そうか、映像にしやすい、と
イコ: この作品、抽象的なことはほとんど出てこないからね>映像への置換のしやすさ
だいぽむ: 海のイメージつよいね
まぁ海の仙人だからな・・・w
イコ: 「海」のイメージをもって、作者がなにを描きたかったのか、なんだよな
おれは抽象的なことを描かないってのが、非常にこの作者の、大事にしてることだと思うんですよね
「ファンタジー」って、おっさんでしょ
「ファンタジー」が、ただの概念じゃなくて、実際に人間の形をとっているというのは、おもしろいことだな、と
aya_kumo: 確かにそうですね。主に概念としてとらえようとしていましたが、敢えて「人間の形」ですもんね。
小泉机: あと、結構あの人の言ってることってよくよく考えるとそう大したことでもないのが面白かったです
イコ: そうなんだよね
そのへんに「ファンタジー」という存在、ひいてはこの小説を読む鍵があると思うんです
※ここで緋雪さんが加わる。
イコ: 緋雪さんこんばんは
緋雪: ばんは~、帰宅しました~
だいぽむ: あ、どもー
aya_kumo: こんばんは~
小泉机: こんばんは~
イコ: レジュメはとられたみたいですね
緋雪: 頂きましたよ~、これから読みながら追いつきます
イコ: まだ始まって間もないんで、スピードはゆるめで、印象論ですよ
そろそろ加速するつもりw
aya_kumo: 加速w
緋雪: じゃあ、みんなに捕まるとするかw
イコ: 緋雪さんの感想も聞いてみたいです
緋雪: 基本はレジュメに任せますけど、面白かったですよ~
というか人生で読んだ小説の中で第2位に入る本w
イコ: そりゃすげえw
おれも相当面白かったけど、それでも第二位にはしないなあw
だいぽむ: すげえw
緋雪: 絲山ワールドの男の駄目さ加減の巧さが出てて良いんだよね~
あと、ファンタジーについての議論は盛り上がると思うw
イコ: ちょうど「ファンタジー」議論の入り口にはいったとこでした
緋雪: うん、だからファンタジーぐらいからみんなで喋ると口が湿ってはエンジンかかるかなとw
【ファンタジーとはどういう存在なのか】
イコ: よしでは、そろそろ避けては通れない質問をぶつけてみましょうかね
「ファンタジー」って、どういう存在だと思いましたか?
緋雪: 心が揺れている人間はファンタジーを知っている
緋雪: 自分の人生に不安を感じている人たちは自然と知っている存在だと感じたね~
aya_kumo: なるほど。私もそれに近いですね。「痛み」をもった人間がファンタジーを知っていると考えました。
だいぽむ: そうですねぇ
イコ: この小説に出てくる人間は大体、ファンタジーを知っていましたね
知らなかったのは、「片桐」か
だいぽむ: 村井も見えなかった
イコ: おじいさんね
だいぽむ: うん
aya_kumo: 澤田は後日忘れてる。
だいぽむ: 一応でも片桐は見ることはできたね
イコ: そうだね、会話もしていた
緋雪: 忘れてるっていうのはポイントかもね~。
イコ: 河野は失明してからも、ファンタジーのことを忘れていないね
aya_kumo: 片桐も覚えた状態で小説は終わるのかと思います
緋雪: 河野は顔は忘れてしまっていたのもポイントかなと
イコ: かなり複雑だ
姿を見ることもできない→村井
忘れてしまった→澤田
顔は思い浮かべることができないが、覚えている→河野
元々知らなかったが、覚えているだろう→片桐
小泉机: 澤田って、河野が来てたことも忘れてましたよね。
だいぽむ: そうだっけ
緋雪: 人生が順調なんだよね~
イコ: 澤田はかなり忘れてるw
小泉机: 何か、覚えといてやれよ! って思った
緋雪: だって、途中まで片桐しか見えてないじゃんw
イコ: 150ページ
「女の子二人組のユニットでね、面白かった」
「ああ、名前忘れたばってん結構人気あるみたいね」
細かいところにも澤田の「忘れ」を意識させる言葉が
しかし澤田の忘れは、リアルだと思うね
緋雪: 彼の人生が思う通りに進んでいるからこそ、他の事象については忘れてしまうんだろうね
イコ: 人間は、自分の生活に直結する重要事は覚えていようとするけれど、それ以外のことは、どんどん忘れて行くからね
イコ: 澤田はファンタジーを求めない
だいぽむ: 求めないんだろうか?
料理人になるためにフランスへ渡るなんて、いかにもファンタジー
念願かなって返ってきたあと、ファンタジーを忘れた
緋雪: 片桐への片思いのときは求めていたんじゃないかな
だいぽむ: という流れだったよね
求めてたけど、求める必要がなくなったんじゃないかな
イコ: はじめに「知っている」状態のときは、求めていたんだろうね
そう思うよ
緋雪: フランスに行って、やりたいことができて帰ってきて
念願かなったあとに、多分誰かを愛して結婚できたから、ファンタジーを忘れたんじゃないかなあ
小泉机: 忘れたっていうのは、もう一度会っても思い出せないってことなんですかね?
また出てきたら、「あ、ファンタジーじゃん!」ってノリになるのだろうか
だいぽむ: 澤田はもう見えないんじゃないかな
aya_kumo: ファンタジーを求めるような出来事がない限り、思い出せないのかなぁ、って思います。
イコ: 澤田の片思いは完全に消化されてしまったんだろうか・・・
緋雪: 多少は持っているけど、この小説の段階では消えていると思う
aya_kumo: 貝殻を返した段階で、ふっきれたのでは?
片桐が河野に会うことに対しても「がんばれよ」と言っているわけだし。
イコ: おれはねえ、そう単純じゃないと思うんだよね・・・
だいぽむ: ほう
イコ: たしかに片桐の背中を押せるくらいにはなったんだろうよ
貝殻を返すこともできた
貝殻は「河野」の象徴だから
これを返すことには相当のこだわりがあったに違いない
緋雪: もんもんとした毎日だっただろうね
イコ: だがしかし、かれはたしかに今の生活が充実していて
ファンタジーを忘れていられるのかもしれないけれど
いつかまた
求めるときが来るかもしれないと
かれの人生の、ひとつの目標は成就されたが
結局ひとつの思いは、胸にしまわれたままになっていると思うんだ
それを外側に出さなくても生きていけるようになることが、大人になるってことなんじゃないか
この小説は、ある意味で、人間が「大人」になっていく小説だと読めるんじゃないか
ただしまわれたまま、ということは、完全になくなったわけじゃないということだから、いつか、ファンタジーがあらわれて、また澤田と会話してもおかしくないだろうよ
だいぽむ: ふむ
緋雪: ファンタジーに会う可能性はあるだろうな~
だいぽむ: 大人になっていく過程ねぇ
イコ: そもそも「ファンタジー」に魅せられるのは、主には子供だろう
aya_kumo: でもそう考えると、片桐の存在がおかしくないだろうか?(はじめはファンタジーを知らなかった)
イコ: 片桐といえば、重要なセリフがある。引用してもいいだろうか?
だいぽむ: どぞ
緋雪: どうぞ~
イコ: 96ページ(新潮文庫)
「孤独ってえのがそもそも、心の輪郭なんじゃないか? 外との関係じゃなくて自分のあり方だよ。背負っていかなくちゃいけない最低限の荷物だよ。例えばあたしだ。あたしは一人だ、それに気がついてるだけマシだ」
イコ: こんなことが言える人間なんだよな、片桐は
緋雪: そもそも、一人の男を一途に愛しつつも他の恋人をつくれる段階で大人だよね~
イコ: 現実の痛みを知ってる
河野が自分に振り向いてくれないことを分かっている
それを彼女は、きちんと抱えて行こうとしている
それは孤独じゃないってことじゃなくて、とても孤独なんだろうけどね
緋雪: だから、ファンタジーが見えるけど、知らないんだよね~
と、思ってる
だいぽむ: なるほど、彼女は揺るがないんだね
納得してるわけね
イコ: 彼女は結局頼らないんだよな
小泉机: 僕はファンタジーのことを途中から本当にただのオッサンとして見てたんですけど、ファンタジーっていう言葉がゲシュタルト崩壊してあれ? ってなって。
イコ: たしかに「ファンタジー」って言葉のもつ意味は分解されていくよね
小泉机: 名前は確かにファンタジーなんだけど、仮に「ビヒダス」でも「みかん」でもあのおっさんはおっさんで変わらない気がするんですよ
イコ: ビヒダスw
緋雪: w
だいぽむ: w
小泉机: でも「ファンタジー」って名乗ってるからちやほやしてもらえて
「じゃあもうお前は変なじじいでいいや」って思って途中からそういう人だと思うようになりました。
だいぽむ: ファンタジーって名付けは、作者が読者に歩み寄ってる感じだね
解釈の方向性を与えてくれている気がする
小泉机: なるほど、そうですよね。
aya_kumo: たしかにそうですね。
だいぽむ: ぼかぁ、ファンタジーとは今よりももっといい自分がありうるんじゃないかっていう、そういう空想のことだと思ったよ
だからそういう願望、空想を持たなくなった人には見えない
村井しかり、集版の澤田しかり
で、そういう空想を持たない人というのは、言わば仙人みたいに、悟りの境地に至ってるわけだ
イコ: ん、待てよ
そしたら河野は「海の仙人」じゃない?
aya_kumo: お……。
だいぽむ: なりつつあるんじゃないか
ファンタジーを忘れつつある
イコ: たしかに終盤
視力を失った河野がチェロを弾く描写は
なんとなし仙人めいた雰囲気を連想させる
だいぽむ: だから大人になる過程と言うよりは、老人になる過程と思う
緋雪: 終盤は仙人になりつつあると思っていたけど
チェロを手放して逃げた段階でかりんを
ふっきった部分はあるから、それから仙人に近づく(ファンタジーを忘れる)
イコ: 老人ちゅうのは言いすぎじゃねえかな。おれはこの小説を「河野」のための小説とは思えないし。
だいぽむ: まぁ、若くして悟ることもあるか
現状の自分に満足するまでの過程かね
イコ: ふーむ、しかしファンタジーはあらわれる
河野のもとに
aya_kumo: あらわれることには、何らかの意味がありますよね。きっと。
イコ: あるある
おれはやっぱり河野の孤独は解消されていないと思うね
aya_kumo: 孤独かどうかはわからないけれど、大きな痛みを抱え続けているようには思います。
だいぽむ: そうだねぇ。いま読み返したら、ラストの河野は現状に満足するには程遠い感じだな・・
イコ: 孤独を内に抱えて、河野はたしかに大人になった。仙人のような描写もある。しかし結局のところかれは、まだファンタジーとの会話を求めている
しかし救いがあるのは
そこに片桐が訪れるところだ
ひょっとするとこれから、かれは本当にファンタジーを忘れられるのかもしれない
おれはね、この小説におけるファンタジーの立ち位置を示す文が、ラストにあると思うんだ
『ファンタジーは確かな触感で、河野の肩を叩いた。河野は笑った』
元気で、と言っておきながら、かれの存在感はきちんと残る
求める人間にとって、うっとうしくなく、ただ、そこにいてくれる存在
「寄り添う」なんてあつかましい言葉もつかわない
とても微妙な距離で、ただそこにいて、冗談を飛ばしてくれる神様なんだよ
おれはこの小説を読んで、めちゃくちゃファンタジーのような存在にいてほしいと思った
aya_kumo: たしかに「ありがたい」神様ですよね~
緋雪: オイラ、実際にいるから良いやw
イコ: ちぇまさん?w(注:部員名)
緋雪: そうそうw
イコ: 本当に、うっとうしくないよね、この神様
緋雪: その元々うっとうしくない神様が
「おっと、来客だぞ。俺はこれで失礼する。元気で」
と言ったあとに片桐が来るからこそ、河野の孤独が無くなる日がきたのかなと
イコ: そうかなあ
たぶんそこまでではないと思うんだ
ある種の救いにはなるだろうけど
緋雪: 誰かの小説と言うならば、これは片桐の小説だから、
ここで長年の片思いが報われる終わりでも良いと思うんだ
一つの終え方だけどね
イコ: 片桐の小説だと緋雪さんは読んだんですねー
aya_kumo: 一つの可能性、ですね。なるほど。
イコ: おれは澤田の小説でもいいし、片桐の小説でもいい、河野の小説でもいい、けれど、ただ一人のための小説ではないと思う
緋雪: ああ、みんなの小説っていうのはありだな~
aya_kumo: 私もそう思う。全体の関係とか、一つ一つのやりとりとか全部含めて何かを見せる小説だと思った。
イコ: その「何か」はつかみにくいけれど、おれは「人生」をテーマにしているように見えたよ
身近な人が死んだり、落雷にあったり、近親相姦が起きたりと、
わりとすごい事件がいきなり起きるように見えるけど
実は人生の長いスパンで考えると、わりとあることかもしれないって思うんだよねそれらに左右されながらも、人間は生きていかなければならない。
aya_kumo: 淡々とした語り口が余計そう思わせますね。
小泉机: 「あるかもしれない」っていうのは読んだ後すごく感じました。「良かった、これ現実じゃなくて」、とも。
僕、こんな悲しい人生送りたくないですよ。
でも、悲しいばっかりじゃない読後感も印象的だった。
イコ: そうだね・・・悲しい。けれど、わりと肯定的なんだよね。「受け止める」過程がきちんと描かれているからだと思うんだよね
人は誰だって、自分の身に起きる、いつ起きるともしれない災禍と向き合わなければならない
その出来事を経験するときは、結局たった一人(=孤独)なんだよ
けれど、人との関係性のなかで、ゆっくりと孤独に向き合えるようになってくる
緋雪: 誰かが居てこそでもある
小泉机: 人と繋がってれば孤独が無くなるわけじゃなくて、逆に孤独と向き合うようになってくるっていうのは面白いですね。
イコ: ヤドカリや、(失明してまで人でなく)盲導犬に頼ろうとする河野の前に、最後に「片桐」があらわれる。かれらは結局孤独のままだろう、しかし何か肯定的な終わりになっているように見えるね。少なくとも盲導犬があらわれてエンド、よりは。
だいぽむ: w
aya_kumo: 盲導犬があらわれてエンド、だったらものすごく嫌だw
だいぽむ: 絶望や・・
緋雪: ww
小泉机: 盲導犬がファンタジーだったら…
人面犬
イコ: 嫌だって感じる根には、やはり「人とのつながり」が読者諸氏に重要なものとして読まれてきた、というのがあるんだろうな
緋雪: 孤独と思いつつも
イコ: ファンタジーは盲導犬としてはあらわれないと信じたいw
緋雪: 独りは嫌だなと感じるから
ファンタジー盲導犬はやだよ~w
イコ: やっぱそれは、ファンタジーが人として出てきたこととも関連すると思うんだよね
aya_kumo: あぁ、納得。あえて妖精さんとかじゃなかったのは良かったのかも。
イコ: そうだね
ファンタジーは会話する
ふつうのおっさんのようにつまらんことを言いながら会話することで
みんな気持ちがほぐれてる
aya_kumo: ファンタジーが「人の形」をしていることには、あまり注目できなかったけど、なるほどな、とここまできて思った。
イコ: ファンタジーは決して「しがらみ」にならない。そういうところから解放された存在だからこそ、かえって人間と付き合い、つながっていくことの「プラス」の部分が、人々に感じられるのではないでしょうか
緋雪: おっさんだから良かったかもね
小泉机: ファンタジーの最後ら辺の「仕事ばかりしていたな、あいつは」っていう台詞が普通に言える距離感っていうのが良い。
イコ: たしかに
小泉机: この距離感をこんだけ短い話の中で、しかも初対面の二人に持たせられる点が凄いと思います。
イコ: この作者は、人間同士の「距離感」にはとても鋭敏だ
イコ: ファンタジーは人間じゃないかもしれないが、まあ人間的なものということでw
緋雪: 「人間的なもの」っていうのが一番分かりやすいね~
イコ: この小説、安易に登場人物の関係性は崩れないようになってる
長い時間が小説のなかで展開されるけれども
しかも波乱万丈なんだけれども
常に崩れる緊張感をはらみながら、それでいてぎりぎり持続しつづける
だからリアルなんだよ
かりんとはセックスレスでいつづけるし
片桐は片思いしつづける
aya_kumo: 姉との距離感も縮まらないですしね。結局変わらないまま。
イコ: ですね
「恋はあせらず」って曲が流れるとか
作者はあせらないよなあって思ったw
緋雪: 巧いなあ絲山秋子w
イコ: あ、あと河野はとにかく敦賀にこだわって、いつづけるよね。
この作者は土地へのこだわりも尋常じゃない
だいぽむ: 行ってみたくなったよ
イコ: おれも
緋雪: オイラも
だいぽむ: いくか
イコ: twi文オフ?w
aya_kumo: 敦賀で合宿したい。
w
だいぽむ: 敦賀オフw
緋雪: 綺さん、来てくれるのか~w
敦賀オフ良いね~。敦賀出身を入部させようww
イコ: 呼びかけてみる?w
aya_kumo: いいですねw
緋雪: 賛成☆
小泉机: 皆さんフットワーク軽いなあ~w
イコ: 小泉さんも大学生だから行ける行けるw
aya_kumo: 余裕余裕ww
緋雪: むしろ行くの大事だからw
小泉机: じゃあ、お金の余裕が着いたら、なんかのオフ会参加させてください
緋雪: 誘うから~
イコ: もちもち
イコ: 脱線しつつあるので、一旦休憩しましょうか
第二部では、まだ語りたいことがある人もおられると思うので、それを出してもらうのと、作家として、絲山のテクニックに学んでおきたいと思います。三島のときにやったようにね。
だいぽむ: らじゃ
緋雪: OK
だいぽむ: 日をまたぎそうだw
小泉机: わかりました~
イコ: ま、そんなに長くならないようにw
だいぽむ: うい
第2部に続く。→第2部 絲山秋子の「現実」と「非現実」