――夏、全てがものうく、けだるく、なんもやる気しない、人を懶惰たらしめるこの季節、だからこそそれを吹き飛ばすような、熱い、アツい読書を。
それを口にすれば熱盛りのように熱く、飲みくだすにはスープ割りしていないつけダレのように重い。
粗挽きコショーをこれでもかと掛けた、トッピング全部乗せ麺500gの、そう、つけ麺のような読書体験を、われわれは求めている!
昨年(2014年)の10月頃に行われた、ガルシア=マルケス『百年の孤独』読書会に触発され、毎年夏頃に、『重量級文学』の読書会を開催し、あわよくば恒例化できたらと思っています。
開催は、だいたい8月頃を予定しています(性質上、数ヶ月のズレが生じてしまうかとは思います)。
2月の初め辺りまでに候補作を決定し、3月に「重量級文学総選挙」(JKB総選挙)を行います。
対象作が決まったら、ひたすら読むべし!
読んで字の如く、「重量」のある「文学」である。
して、その「重量」とは? 「文学」とは?
だいたいですが、500ページ~1200ページまでとします。
文庫本で持った時に「おぉっ、ちょっと重いな……」と思うくらいのものが下限、ハードカバー600ページ超えの三巻本、くらいが上限でしょうか。
三巻以上分冊されているものは少し考えさせて下さい。
これに関しては、なかなか決めることが難しいので、「おのれが文学と思うもの」ということにします。
一、入手し易さについて
新刊書店にもなく、古本屋をいくつか巡ってようやく見つかるか見つからないかくらいの本だと、参加者がいなくなってしまうので、「図書館に入って見つけられる本」くらいが良いかと思います。
二、候補を挙げる際
その人が「既に読んでいるかどうか」は問いませんが、「冒頭を少し読んで良さげである」「作者のだいたいの感触を知っている」「前々から気になっていた」くらいの作品だと、暑い夏に負けないくらいの熱を以て臨めるでしょう。
三、候補作があったら……
ツイッターアカウント「@twibun」にリプライで送って下さい。このリストに加えます。
ルイ=フェルディナン・セリーヌ『なしくずしの死』
同『夜の果てへの旅』
オノレ・ド・バルザック『ゴリオ爺さん』
ギュスターヴ・フローベール『ボヴァリー夫人』
ロバート・クーヴァー 『ユニヴァーサル野球協会』
トマス・ピンチョン『重力の虹』
ロレンス・スターン『トリストラム・シャンディ』
ジャン・ジュネ『泥棒日記』
フリオ・コルタサル『石蹴り遊び』
ヘンリー・ミラー『北回帰線』
ゴンブローヴィチ『フェルディドゥルケ』
ホセ・ドノソ『別荘』
紫式部『源氏物語』
石牟礼道子『苦海浄土』
ボラーニョ『2666』
ソルジェニーツィン『煉獄のなかで』
大西巨人『神聖喜劇』
ロレンス・ダレル『アレキサンドリア四重奏』
パール・バック『大地』
イザベル・アジェンデ『精霊たちの家』